「建て替え」VS「リノベーション」の三番勝負!!迷った時に決めるポイントについて専門家に聞いてみた。
みなさんは、新潟市内にどのくらい空き家があるのか知ってますか?
実は、住宅総数約373,900戸に対して、空き家数は約48,400 戸だと推計されています。
つまり…新潟市内に建つお家の約12.9%が空き家!?
思ってた以上に新潟市って、空き家が多いんですね…。
(「新潟市空家等対策計画」より 2021年3月31日時点)
私も最近、土地探しで苦戦していたこともあって中古住宅を選択肢に考え始めたんです。
でもそうなったとき、すでにあるお家を建て替えた方が良いのか…
それともリノベーションした方が良いのか…いまいちよく分からない。
そこで今回は、「建て替え」と「リノベーション」について専門家の方にお話を聞いてきました!
ディテール・リノベ 新潟/コンシェルジュ
村越 拓人Takuto Murakoshi
お家の性能を向上させるだけではなく、「デザイン」「耐震」「断熱」の3つの軸で、お客様に上質な暮らしをご提案するディテール・リノベさん。
コンシェルジュを務める村越さんは、プライベートでは料理が得意。ふと思い立って夜中に煮込み料理やおつまみを作ることもあるそうです!
建て替え・リノベーション・リフォームの定義とは?
反対に「リノベーション」とは、基礎部分や骨組みの部分はそのまま残して活かしつつ、お家の中を新しくすることを言います。
お家をゼロから建てるか、今あるお家を活かして綺麗なお家にするかってことですね!
もうひとつお聞きしたいことがあるんですが…「リフォーム」も聞くのですが「リノベーション」と何が違うんですか?
「リフォーム」は、老朽化や故障が原因で使えなくなったものを使えるように改修することです。
例えば、トイレが壊れてしまったので新しいトイレに変えるのは「リフォーム」になります。
それと比べて「リノベーション」は、まだ使えるものを新しくしたり、性能をあげて改修することをいいます。
「建て替え」VS「リノベーション」の三番勝負!
実際に「どっちがいいのかって判断がつかない!」と悩まれている人もいーーではないでしょうか?
ということで、専門家の方に自由度の高さ・施工期間・費用面でどっちが優れているのか聞いてみました!!
【第1戦】自由度の高さ
お家を解体してゼロから立て替えるので、ゾーニング(※)の部分から決められます。
「建て替え」は、ほぼ新築を建てるのと変わらないと思います。
※お家の間取り・敷地内でお庭やカーポート等の外構を含めた設計計画のこと。
お家を建てる時には、建築基準法の「接道義務」といった法律を必ず守らないといけないのです。
災害や事故など万が一の時に、避難経路の確保や緊急車両が出入りしやすい土地でないと建ててはいけないと決められています。
ですので前提として、道路に接していない土地にはお家を建てることはできません。
ただ道路に接していても、再度お家を建て直すことができない場合や苦労する場合もあります。
土地の中に「旗竿地」といった土地がありますよね?
「旗竿地」のように道路に接している道路が少ない場合は、接道幅には注意が必要です。
僕が担当したお客様の中には、この道路の事でとても苦労された方もいました。
実は、その方の持っていたお家に接している道路が私道で…。
建築基準法上の道路だったのですが、私道の場合、道路の権利者の方の承諾がないと建築することができないのです!
なので、銀行から融資が受けられなかった…なんてこともありました。
実際、昔からある中古住宅の中には建築基準法を守れていない物件や、接している道路が私道のケースってよくあるんですよね。
「建て替え」を選択肢に入れて中古住宅を探される方は、土地や道路の状況をまずしっかり把握すると良いです!
自由度の高さの勝負は…『建て替え』の勝ち!
ただし何でも自由!というわけではなく、お家を建てる土地を注意深く見ることがかなり重要みたいです。
道路がきちんと土地に接しているか、接している道路が建築基準法上のものか。
このあたりをきちんと把握すべきなんですね。
また、今回は施工費用の要素を省いてお話を聞いたのですが、自由にあれもこれも加えていくともちろん費用もかさみます。
建て替えの際には、予算の中で自由に家づくりを考えた方が良さそうだなと感じました!
【第2戦】施工期間
期間的なものは、メーカーさんによって変わるので一概には言えません。
ですが、基本的にはお家の解体がない事と基礎工事がない事が施工期間に差が出る理由になります。
建て替えの場合は最低で4ヶ月、もしくは、それ以上をみてもらっています。
ただ、この最低4ヶ月の中には解体期間は含まれていません。
なので全体的に見ると、「リノベーション」よりもグンと期間が伸びてしまうことが多いかと思います。
施工期間の勝負は『リノベーション』の方が勝ちとのことでした!
建て換えになると解体の期間が必要になるほか、ゼロからお家を建てる分期間も伸びてしまうみたいです。
施工期間も伸びると、その分費用もかさんでしまうのでしょうか…?
続いては、「建て替え」と「リノベーション」の費用面について聞いてみました!!
【第3戦】費用面
リノベーションのメリットは、構造部分や基礎部分の素材をそのまま使えることです。
特に最近は、この費用面で「建て替え」「リノベーション」の間にかなり差が出ていることって知っていましたか?
お家のグレードや大きさによっても変わってしまうので、「〇〇万円も違うんです!」とはお伝えできませんが…。
木材の値段が高騰したことによって、構造部分の木材をそのまま使うか使わないかで、費用に差が開いてくるようになって来ました。
また、木材以外の建築資材も徐々に値段が上がってきていて、これからも費用に差が出てくる可能性もあります。
でも、そのウッドショックによっていいこともあったんじゃないかなって思います!
ウッドショック前までは、当社でも「建て替え」を選択される方が多かったんです。
でもウッドショックが懸念されてからは、木材の消費を抑えることのできる「リノベーション」がかなり普及してきたと感じます。
最近では、今まで新築を建てていたメーカーさんがリノベーション専門のメーカーを別に開いたりしていますよね。
ウッドショックによって、お客様の家づくりの選択肢が広がったのではないかなと思いました。個人的な意見ですけど…(笑)
費用面の勝負を制したのは『リノベーション』でした。
建て替えの場合、解体費が必要になるためリノベーションよりも費用がかかるようです。
また、建築資材高騰により住宅の価格が上昇する中、構造の木材をそのまま使用できるのがやはり強いみたいです!!
ただその分、今あるお住まいの構造の木材の状態にも左右されてしまうといった懸念もありました。
内部結露やシロアリによって木材の腐食がひどいと、その分の改修費用がかかってしまいます…。
そのあたりは業者やリノベーション会社さんに一度相談した方がいいかなと思いました。
勝負を終えて…
「建て替え」と「リノベーション」3番勝負をしてみましたが、結果的には「リノベーション」の方が選ばれていましたね。
ちなみに!!村越さん自身は「建て替え」と「リノベーション」どちらがおすすめでしょうか?
正直なところ「建て替え」「リノベーション」どちらかを選ぶというよりも、お客さんに合う選択をするのが1番だと思うんです。
ゼロから自分のお家を建てたいって方は「建て替え」の方がいいかと思います。
もしも、今ある住まいに愛着があるのであればそれを活かせる「リノベーション」を選ぶ方が成功すると思いますよ!
今回お話を聞いたお家は、築39年のお家をフルリノベーションした建物。
「これ本当に中古住宅ですか?」ってくらい、綺麗で素敵なお家でした!!
今まで家づくり=新築ってイメージが強かったけど、中古住宅の良さも改めて感じました◎
今、家づくりを検討中の方も、新築だけではなく建て替えやリノベーションも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
企業名 | ディテールリノベ新潟 |
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住所 | 〒950-0906 新潟県新潟市中央区東幸町15-17グラスコート東幸町A |
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プロフィール
新潟スミコ
アラサー主婦。
サラリーマンパパと2児の子育て奮闘&エンジョイ中
新潟生まれ新潟育ちで趣味はマイホーム情報収集・住宅見学
産後、マイホームの夢が膨らみ住まいづくり情報収集してたら【家ヲタク】に!同じ悩みを持つ新潟県民に向けて役立つ【住まいづくり情報】を発信!