じゅうたく通信 家づくりレポート一人建築家展【神田陸建築設計事務所】美しい住まいが生まれるアトリエに行ってきた!

一人建築家展【神田陸建築設計事務所】美しい住まいが生まれるアトリエに行ってきた!

新潟市秋葉区 プロに聞いてみた見学レポ
一人建築家展【神田陸建築設計事務所】美しい住まいが生まれるアトリエに行ってきた!

秋葉区にある【神田陸建築設計事務所】。

“一人建築家展”なるものが開催されると聞いて、いの一番に行ってまいりました。

神田さんとは村杉温泉-環翠楼〖臨泉閣〗-リノベーションのオープンハウスで初めてお会いしたスミコ。

〖臨泉閣〗の設計に携わった神田さん。

〖臨泉閣〗リノベーション見学レポはコチラ▼

村杉温泉 環翠楼『臨泉閣-RINSENKAKU』リノベーション見学レポ!!

歴史ある-環翠楼〖臨泉閣〗-のリノベーションについても、場所や建物そのもの、人のつながりを大切になさっていることがひしひし伝わった。
環翠楼〖臨泉閣〗の滝の見える温泉↑

「神田さんはどんなお家を作るんだろう!?」
が気になって気になって仕方がなかったスミコにとって朗報中の朗報。

“一人建築家展”

これまで神田さんが手掛けた建物やお家、建築に対する思いなんかも聞けちゃうかしら?

神田さんに会いに秋葉区レッツゴー!!

美しい住まいが生まれるアトリエに行ってきた!

ああー、もうワクワクが詰め込まれた建物…

ここですね、【神田陸建築設計事務所】


1F:フリースペース

1Fではセミナーしたり、打ち合わせしたり。

個展の前の週は、お絵かき教室。

レンタルルームのように使用できるそう。

午前のセミナー中で写真撮れなかったんだけど、奥には家づくりの参考になるくらう素敵なキッチンもあったよ!

お料理教室もできちゃう。

「ここ(1F)で飲食のお店をやらせてほしい!」

って声もあるんだって。

それだけ素敵な空間だから、その気持ちよくわかる。

スミコは、食べに通いたい方だが。

「それもいいと思ってる」と神田さん。

街に埋もれる財産を“さいごまで使い切る”


そもそも、この建物はもともと美容室。

1Fが美容室。

2Fが理容室。

3Fが仮住まい、だったそう。

いつからか建物が使われなくなって…

つまり空き家。

ガラスは割られ、荒れ放題。

築40年の3階建ての建物は、お化け屋敷のように。

そのままにしておけば、解体されるところだった。
「40年はまだ持つんですよ。
それを財産として利用する。それって僕ら(建築に携わるもの)にしかできないんですよね。」

たしかに。

建築に関する知識や技術がない我々が見たら、“財産”と思えない。

神田さん「至る所に散りばめられてるんですよ。」

神田さん「足場板もらってきたり、この(1Fの)キッチンも展示品をもらってきたもの。

そのままだと、メーカーかえって解体されてゴミになっちゃうものですからね。」

(神田陸建築設計事務所ウェブサイト/WORKSページより)

神田さん「キッチンも本当は土間じゃなくて、このままフローリングつづきにしようと思ったんだけどね。
足りなかった!笑」

なんか、それも味というかご愛敬で、許せちゃうし愛せちゃう場所だな~。

1F奥の資料倉庫に続く扉も、キズモノ。

良いものなんだけど、丁番の場所がずれていてお客様には出せないものなんだとか。

「アプローチの樹木も、車庫つくるときに処分される予定だったものを、ココに持ってきたんです」
まだまだしっかり時を刻んで切れる、掛け時計も。

神田さんのところの倉庫に眠っていたものをオーバーホール!(再度元の状態に組み立てるメンテナンス作業)

ボーンボーンと良い音だった。

2F:オフィス

階段の形状はそのまま。

全部ガラス張りだったものを、壁にして断熱性能向上。

アトリエ before↓

(神田陸建築設計事務所ウェブサイト/WORKSページより)

防火扉もそのまま。


シェアオフィススペース。

(空きもあるそう!いいな…)

2F、理容室だったときの床。

お店だった分、もちろんキズや汚れもあったそう。

研磨して磨いて、ブナのフローリングがでてきて

「宝物みつけちゃった!」と神田さん。
「リノベーションだから、キズも汚れも良し!」だって!素敵。


オフィスに、日差したっぷり注いでくれるインパクトのある窓。

これも“アンダーソン”っていう良い窓、なんだそう。

だけど、色の発注ミスで残っていたもの。

オーダーのサイズだったので、組み合わせてここに採用!
デスクはもともとフローリング。

フローリングとしては足りないけど、デスクならOK。



3F:神田さんの別荘

土間空間

普段はテーブルが土間の真ん中にある。

そこで打ち合わせしたり、ご飯食べたり。
カーテンで3つのスペースに区切られている。

手前が土間スペース。

真ん中がキッチン。

奥が生活スペース。

キッチン

3F土間以外のスペースに使われているフローリング。

グレーに塗られたパイン材。

ここのフローリング、色合いや太さが特徴的。

一般住宅でコーディネートしようと思うと難しいフローリングだったみたいで売れなかったもの。

それを買い取って、使用。

難しいコーディネートも、さらりと素敵な空間に仕上げる。

神田さんのセンスと技。

話を聞けば聞くほど、圧巻。



生活空間

洗面・バスルーム

お風呂と給湯器はいじらずそのまま。

使えるものはそのまま使う。

新しくし過ぎない。

懐かしさがたまに見えるから落ち着く空間なんだな。

クローゼット&トイレ

神田さんのトレードマーク。

ボーダーのトップスが並ぶクローゼット。


実は、この3Fの上にも素敵空間があるのだ。

里山を見渡す、屋上



「この屋上があったから、僕はここを選んだようなものです。」

神田さん、

その気持ち分かります。
新津の街側↑

里山側↑


線路脇。

たまにガタン ゴトン、電車が通る。
コーヒー飲んだり、星空観察したり…

「この前は“ 星空ヨガ ”やってましたよ。」

「たまにワイン飲んだりね。」

わぁ、そんな夜すてき。

「僕、お酒飲まないけど。」飲まないんかい!笑

神田さんは、ここでコーラ飲んでまったりしてるそうです。
スミコもいただいてしまった。

秋の心地いい風をうけて、

気持ちの良い空間でまったりしてしまった。

ごちそうさまでした ♪

街に埋もれる財産を使うことが目的のアトリエ


捨てられるものを神田さんのチカラで使い果たしたアトリエ。

捨てるものは価値化されないから、捨てられる。

チカラと想いのある人が、価値化してあげると“財産”になる。

「もうダメかも…」と思ったら僕のところに来てほしい

一般住宅だけじゃなくて、カフェやホテル、様々な施設。

「もう、つかれた」って方を、現実化させて、希望や夢を含めてお話を進めていく。

「そういうのが、得意かも」

と仰る神田さん。

アトリエ建設の、【捨てられるものを財産として使う】こともそう。

(建設や設計に関して)「もうどうしたらいいか分からない…」という方を救うのも、そう。

新津駅前、高塚医院敷地内 ↑
マチ―シャプロジェクト【FRUIT FOREST《@fruits.forest2023》】

高塚先生の想いに寄り添い、沢山のひとと協力して、

人の集う“ 杜(もり) ”をつくる。

村杉温泉―環翠楼〖臨泉閣〗―リノベーション ↑

歴史ある場所の再構築。

何十年も緑に埋もれた滝の音を見つけ、

人の心を動かす、“ 主役 ”へと生まれ変わらせる。

捨てられそう、使えない、売れなかった…埋もれそうだったものを財産として使う。

埋もれていたものに、命を吹き返させる。

スミコが見せてもらったのは3か所だけ。

その3か所だけでも、たくさんの財産を生み出していた神田さん。

神田さんの手にかかれば、

新しいものも、古いものも、

無価値だ、とおもわれるものも場所も

宝物になってしまうみたい!!

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