家づくりを検討している方の中には、「自然素材の家に暮らしたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。本記事では、自然素材の家のメリット・デメリット、人気の素材の特徴についてご紹介します。

自然素材で家をつくるメリット

身体に優しい

一般的な家には、さまざまな化学物質が使用されています。
もともとアトピーやアレルギーがある方は症状が悪化したり、ホルムアルデヒドなどの化学物質が蓄積されることでシックハウス症候群などを発症してしまうことがあります。

自然素材の家ならシックハウス症候群などを引き起こす可能性が低く、身体に優しいので、大人から子どもまで安心して暮らせます。

湿気や嫌なにおいを吸収してくれる

自然素材のなかには調湿効果があるものがあります。なかでも、漆喰は珪藻土は優れた調湿効果があります。
余分な湿気を吸収し、乾燥しているときには水分を放出するため、夏場や冬場でも快適に過ごすことが可能です。

また、漆喰や珪藻土は臭いも吸収してくれます。ペットを飼っているご家庭にもおすすめです。

経年変化を楽しめる

自然素材は経年とともに味わいが増すのが魅力のひとつです。床や建具に無垢材を取り入れれば、時間が経つと飴色に変色していきます。

また、素材自体に色のバラツキや木目の違いがあるので、傷や汚れが目立ちにくいのもメリットです。

耐久性が高い

自然素材は耐久性がよくないと思われがちですが、実は一般的な家よりも耐久性が高いのが特徴です。

たとえば、壁紙を貼った壁は5年前後で接着部分がはがれ始めるので張り替えが必要ですが、漆喰を塗った壁は接着剤を使わないのではがれることがありません。
ひび割れなどが発生した場合は、その部分だけ塗り足すこともできます。

適切な手入れは必要ですが、長く住み継ぐことができるのは自然素材の家のメリットです。

自然素材で家をつくるデメリット

価格が高い

自然素材の家は、一般的な家よりも価格が高い傾向があります。
量産できる一般的な建材と比べ、自然素材は高い傾向があるためです。
また、塗り壁などは施工に時間と技術が必要なので、全体的に建築費用が高くなります。

色や柄のレパートリーが少ない

自然素材は素材そのものの色合いを残しているものが多いため、色のレパートリーは少ない傾向があります。
壁紙のように柄もないので、全体的に淡い色のシンプルなデザインになります。

施工できる会社が限られる

自然素材の家は、どの会社でも建てられるわけではありません。
ハウスメーカーや工務店には工法やデザインの得意・不得意があり、自然素材の家も同様に得意な会社とそうでない会社に分かれます。
自然素材の家を建てるのなら、自然素材の家の実例が豊富な会社に依頼をすることが大切です。

人気の素材の特徴とは

ここからは、自然素材で人気のある無垢材・漆喰・珪藻土の3つの素材について特徴をお伝えします。

無垢材

無垢材は原木を使いやすいサイズにした天然の木材で、床や建具などに使われます。
無垢材の最大のメリットは、木そのものの質感です。
床材に使えばサラリとした肌触りが気持ちよく、スリッパや靴下を履かずに過ごしたくなるでしょう。

また、無垢材は断熱効果や保温効果があります。調湿効果もあり、空間の湿気や乾燥を防止してくれるので一年を通して快適に過ごせます。

漆喰（しっくい）

漆喰は消石灰という石灰石を原料とした天然素材で、主に壁材として使われます。
漆喰の最大のメリットは、耐火性や耐久性に優れていることです。
漆喰は壁紙のように燃えることのない素材なので、昔はお城や蔵の壁に使用されていました。

また、漆喰を塗った壁は「呼吸する壁」と呼ばれるほど調湿効果に優れています。余分な湿気を吸収し、足りない水分を吐き出してくれます。

漆喰ならではの質感も魅力のひとつです。
手触りはツルっとして光沢があり、陽の光がよく反射します。
均一に塗るだけでなく、模様やムラをあえて残すことで、味わいのある空間になります。

珪藻土（けいそうど）

珪藻土は「珪藻」という植物プランクトンの死んだ殻が沈殿して化石になった土のことで、主に内装の壁材として使われます。

珪藻土の最大のメリットは、調湿効果や消臭効果があることです。
リビングや玄関に使うことで、ちょうどよい湿度に保ちつつ、ペットや料理の臭いを軽減してくれます。

珪藻土は温かみのある質感も魅力のひとつです。
ザラッとした味わいのある質感は、光を落とすことでほんのりと影が生まれ、表情豊かな温かみのある空間にしてくれます。

自然素材はメリットがたくさん！

自然素材の家は、身体に優しいだけでなく、快適な空間を実現できます。
耐久性があり長持ちするので、経年変化を楽しみながら暮らしていけるでしょう。
今回ご紹介した内容を参考に、自然素材を使ったこだわりの注文住宅を手に入れてくださいね。