じゅうたく通信 家づくりレポート新築住宅のコンセント、何個必要?後悔しないコンセントの設置計画

新築住宅のコンセント、何個必要?後悔しないコンセントの設置計画

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新築住宅のコンセント、何個必要?後悔しないコンセントの設置計画

私たちの生活は、よくも悪くも電気に依存しています。試しに、自宅にある家電の数を数えてみてください。きっと、驚くほどたくさんの家電に囲まれているはずです。

そういう環境下で生活しているにもかかわらず、私たちは電気の供給口である「コンセントの数と位置」に対して、驚くほど無頓着です。実際、コンセントが足りなくて、タコ足配線でなんとか凌いでいるという人も多いのではないでしょうか。

もし、これから新築住宅の建築を予定しているのであれば、コンセントの数や位置をしっかりと計画して、生活の満足度を上げるチャンスです。

今回の記事では、  設置すべきコンセントの数や位置、使いやすいコンセント設置のポイントを紹介していきますので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

コンセントの数はどれくらい必要か?

まず結論からいうと、コンセントの数は、各家庭によって大きく異なります。人によって使用する家電の数も違うし、間取りや家具の配置によって、必要なコンセントの数も変動するからです。

ただ日本では、日本電気協会が発行する「内線規程」が、事実上の設置基準になっています。たとえば、4畳半の部屋の場合、100Vのコンセント2個(1個あたり2〜3口)が基準です。これが、6畳になると3〜4個になり、さらに200Vのコンセントが1つ必要になります。

したがって、いくら個人の使い方でコンセントの数が変わるといっても、あくまでも内線規定の範囲内で計画を立てなければなりません。

また、コンセントの数を考える場合、どうしても部屋内やキッチンばかりに目がいくものです。しかし共用部である玄関や廊下にコンセントがないと、掃除などにも影響が出てきてしまいます。

ガーデニングや車関係の趣味をおもちの家庭なら、通常よりも多く外部コンセントを設置したほうが便利です。

いずれにしても、最終的なコンセントの数は、部屋の間取りと家具の配置で大きく変化します。あとから変更の効かない工事ですから、慎重に検討していきましょう。

忘れると大変!必ず設置したいコンセントの場所

コンセントの使い勝手が悪くても、あとから変更や増設するのは大変です。コンセントの配線は壁のなかに隠蔽されているので、工事には手間もお金もかかります。

そういったトラブルに陥らないためにも、設置場所に関するポイントを部位ごとに紹介していきます。

1.リビング / ダイニングルーム

推奨個数:リビング・ダイニング各100V2口6個以上 / 200V2口1個

まずリビングの場合、テレビの位置がポイントになってきます。テレビ用のコンセントはできるだけテレビの近くに設置したいので、計画の段階からテレビの位置をしっかりと決めておかなくてはなりません。

ちなみに、ブルーレイやゲームなどを使う人も多く、コンセントの口が少ないとどうしてもタコ足配線にせざるを得ません。極端なタコ足を避けるためにも、大きいコンセント、もしくは2個設置するのもよい方法だと思います。

またソファ付近とダイニングテーブル周りにも、忘れずにコンセントを設置しましょう。一見それほど電気を使わなさそうですが、スマホやタブレットの充電、ダイニングならホットプレートなど、想像以上に利用頻度は高いです。

こちらも、ソファやテーブルの陰に隠れてしまわないように、家具の配置計画はできるだけ早く決めておきましょう。

2.キッチン

推奨個数:100V2口6個以上 / 200V2口1個

おそらく、コンセントの不満が一番出やすいのが、このキッチン周りだと思います。冷蔵庫・炊飯器・電子レンジなどの定番家電以外にも、最近では食洗機やジューサー・コーヒーメーカーなど、電源の必要な家電は増える一方です。

キッチンの場合、床に近い位置ばかりに設置すると、非常に使い勝手が悪くなります。ハンドミキサーのように、使うときだけ差し込むコンセントは、できるだけ手元に近いほうが作業は圧倒的に楽です。

棚の位置などにもよりますが、できるだけ変更のないように家電の配置を決めて、使いやすい高さ(床上1.2mが基準)に設定する工夫が重要になってきます。

3.トイレ / 洗面所

推奨個数:トイレ100V2口2個
洗面所100V2口1個 / 200V2口1個(洗濯機・乾燥機用)

通常トイレには、温水洗浄便座用と換気扇用に1個ずつ設置すれば十分です。

洗面所内に洗濯機と乾燥機を設置する場合は、床から1.2mくらいの高さを基準に考えてください。別付けの乾燥機を設置するなら、コンセントが隠れてしまわないように、機器に合わせた計画が必要です。

また、冬場のヒートショック対策として、小さな暖房器具を設置する家庭も多いでしょう。夏場には扇風機を使うケースも考えられるので、低い位置にも最低1個は設置しておきたいですね。

4.玄関 / 廊下

推奨個数:玄関100V2口1個
廊下100V2口1個

コード付きの掃除機が主流だった時代には、廊下のコンセントは必須でした。しかし今やコードレスタイプがほとんどです。そう考えると、廊下のコンセントは多くてもひとつあれば十分ではないでしょうか。

それよりも、靴乾燥機・水槽の電源など、玄関のほうが意外に電気を使うシチュエーションは多いものです。外部から汚れを引き込みやすい玄関付近に掃除機を置いておきたい場合も、充電用のコンセントが最低1個は必要になります。

後悔しないコンセント設置のポイントとは

最後に、後悔しないコンセント設置のポイントをわかりやすくまとめておきます。コンセントの計画で、もっとも大事なのは以下の3点です。

  1. できるだけ早く間取りを計画
  2. 作業別に使いやすい高さを考慮する
  3. 固定家電と移動して使う家電をわけて計画

コンセントの使い勝手は、設置場所で決まります。いくら数が多くても、家具や家電に隠れてしまえば、どうしても安全性の低いタコ足配線に頼らざるを得ません。

そういった状況を避けるには、できるだけ早い段階で、家具と家電のおおまかな位置を決めておく必要があります。あとから配置を変更しても対応できるように、バランスよく分散させる工夫も必要になるでしょう。

また、コンセントの高さは、通常床から25cm(コンセントプレートの中央)が標準とされています。ただ、移動が多く頻繁に抜き差しをする家電なら、スイッチと同じ1.2mを目安に計画してください。そのほうが、圧倒的に使いやすいですから。

まとめ

どれだけデザインのいいオシャレな住宅でも、コンセントの使い勝手が悪ければ、満足度は大きくダウンしてしまうでしょう。電気に依存した生活を続ける限り、私たちはもっとコンセントの位置や数に関心をもつべきです。

これから新築住宅を建てる場合、ハウスメーカーからコンセント周りの提案があるかと思います。しかし、どういう生活をしていきたいかは、いくら専門家でもわかりません。

理想とする暮らし方をきちんと伝え、専門家と一緒に、最適なコンセント配置計画を立ててください。

 

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